RX-7は,マツダが1978年から2003年まで生産したロータリーエンジン搭載のスポーツカーです.
3代目のFD3S型は,特にコーナリング性能に優れたモデルとして知られていますが,その理由をご紹介します.
軽量化とパワーアップ
RX-7は,ロータリーエンジンのコンパクトさを活かして、車体の軽量化に努め,
3代目モデルでは,先代モデルから100kg以上の軽量化を実現しました.
また,エンジンはシーケンシャルツインターボを採用し,最高出力は255PSから280PSにパワーアップしました.
これにより,パワーウェイトレシオは4.5kg/PSにまで向上.
軽量でパワフルな車体は,加速性能だけでなく,コーナリング時の慣性力を低減する効果もありました.
理想的なディメンションとサスペンション
RX-7は,理想的なディメンションを持っています.
ホイールベースは2,430mm,トレッドはフロント・リア共に1,460mmというバランスの良い数値でした.
更に,低重心で前後重量配分は50:50.
これらの要素は,コーナリング時の安定性と操縦性に寄与しました.
サスペンションは,前後ダブルウィッシュボーンという高性能なもので,
リアサスペンションには,トーコントロールという機能が搭載されており,
コーナリングやブレーキングなどのときにトー変化を与えることで,安定性を増すような構造になっているのです.
美しい空力デザイン
RX-7のエクステリアデザインもコーナリング性能に寄与しています.
特に3代目モデルは,『Beauty In The Beast(野獣の肢体の美しさの意)』というコンセプトを掲げ,
大きく張り出した前後フェンダーや,室内高を確保しながら空気抵抗を減少させるために中央を凹ませたルーフなど,
運動性能を向上させるためのデザインであり,ロータリーエンジンのコンパクトさを活かす低いエンジンフードと相まって「唯一無二」のフォルムとなっていました.
このデザインは,空力性能も高く,Cd値は0.31という優れた数値を実現し,
高速走行時の安定性に好影響を与えました.
まとめ
以上のように,RX-7は軽量化とパワーアップ,理想的なディメンションとサスペンション,美しいエクステリアデザインという3つの要素が相まって,コーナリングマシンと言われるにふさわしい性能を発揮しました.
RX-7は,マツダのロータリー伝説の一部として,今もなお多くのファンに愛されています.
コメント